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最近電気治療が各国の研究機関で研究されだした。
当院の治療方(太長寿・トリガーポイント療法)を裏付けるもので、歓迎するものです。
これを大きく分けると
①直流電流を使用するもの(tDCS)。
②交流電流を使用するもの(tACS)。
③パルス電流を使用するものである(tPCS)。
上記で、効果の大きいものは ③のパルス電流を使用するものであることも分かりだした。
当院使用の太長寿は8ヘルツのパルス電流を使用するもので、パルスの中でもスローアルフア波を使用したものです。
スローアルフア波はさらなる効果が期待できます。(スローアルフア波だけでも効果が大きい)
以下その情報を見て下さい。
脳卒中やうつ病に電気刺激、芸術家やアスリートの能力まで引き伸ばせる可能性を指摘
ココロとカラダの教科書 | welq [ウェルク] 2016年03月09日 より引用
新しい脳の電気治療法が開発された。脳卒中、うつ病、慢性的な痛みなどの病気の治療にも役立ちそうだ。
しかも、病気にとどまらず、運動選手や音楽家の能力を引き伸ばせるようになるかもしれないという指摘まで出ている。
古代はシビレエイで治療
オーストラリアのモナシュ大学の研究グループが、オンライン科学誌プロス・ワン誌で2015年7月15日に報告した。
「脳を電気で刺激して治療する」と聞くと未来の方法のように聞こえる。実はこういった治療法はとても古い歴史を持っている。
例えば古代ローマの医者として知られるクラウディウス・ガレンや古代ペルシアの医者アビセンナは、シビレエイによる電気治療を行っていたと伝わっている。
なぜ効果があるのかは正確に理解していなかったが、関節痛、頭痛、てんかんなど多くの病気にこの電気治療が効果的であると知っていた。 近代に入っても、精神的な病気の治療に電気ショックによる治療が行われている。
現代は痛くない2つの方法が主流
今回の研究グループが注目した電気による治療は2つの方法。「経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)」と「経頭蓋交流電気刺激法(tACS)」という。
どちらも頭に2つの電極を付け、弱い電流を流す方法となる。2つの方法の違いは、流す電流が直流か交流かという点で、tDCSは直流、tACSは交流となっている。
tDCSは、弱い電流により刺激された脳の神経細胞(脳ニューロン)を興奮させる方法。
tACSは交流電流なので周波が生じる。この電流の周波と、刺激を受けた脳の領域で、もともと持っている電気信号のリズムの間で起こる共鳴が効果に影響していると言われている。(アルファ波)
いずれも脳卒中後の障害のほか、神経の問題を軽くするために実施されている。
痛くない上にほとんど副作用がない。
パルス電流で効果増大
研究グループは2013年に、新しい方法を開発した。「経頭蓋パルス電気刺激法(tPCS)」と名付けられたこの方法で、これまでのように継続的に脳に電流を流すのではなく、オンオフを繰り返して電流を繰り返し瞬間的に流し、脳にパルス刺激を与える方法になっている。
ポイントは、脳ニューロンの興奮の程度を従来のtDCSに比べて顕著に高められるところ。
いろいろ試したところ、パルスの間隔が短いほど、脳ニューロンを興奮させる効果が大きいと分かった。パルス自体も長いほど興奮を高められる。
能力強化や病気の治療にも
研究グループは例として、ピアノ演奏を挙げて説明している。練習を重ねるほど、演奏技術は徐々に向上していく。 この上達は、脳ニューロンの興奮を強めてこそ起こってくる。
tDCSよりも脳ニューロンの興奮を強く誘導する今回の新技術tPCSは、ピアノ演奏やスポーツ、学習など、体の動きを伴う訓練をより早く習得できるようにする可能性も秘めるようだ。
tPCSは病気の治療効果も高めそうだ。例えば、脳卒中、神経障害、精神障害、痛みの治療など、tPCSにより、繰り返し作業をして訓練するときの効果を高められる可能性がある。
個人に合わせて適用を目指す
次は新技術tPCSの基礎的なメカニズムを解明していく予定とのことだ。将来的には、さまざまな症状の人に合わせて、効果的にtPCSを適用する方法を開発していきたいと研究グループは述べている。
同上記事に対してのコメント (楽楽痛み研究会 井上)
当院(楽楽痛み研究会) の治療に取り入れている 「太長寿・トリガーポイント治療」 はこの「経頭蓋パルス電気刺激法(tPCS)」 とほぼ同じ療法です。 (太長寿を当院流の使用で)
太長寿は 8Hzのパルス電気です。 これを利用した治療で、「痛みや自律神経バランス」 など、広く利用しています。
つまり「経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)」と「経頭蓋交流電気刺激法(tACS)」より効果的です。
脳に電気刺激→かゆみ抑制 アトピーの効果的処置に期待
朝日新聞デジタル2015年8月14日07時06分
愛知県岡崎市の生理学研究所は12日、脳に外部から弱い電気刺激を与えることで、かゆみを抑制することができたと発表した。
「薬よりも副作用が少なく、将来的にアトピー性皮膚炎の効果的な処置などにつながる可能性がある」としている。
中川慧研究員(現・広島大院助教)らによると、大脳皮質の感覚運動野に同様の弱い電気刺激を与えることで、痛みが緩和されることが知られている。
研究グループはこの感覚運動野が、かゆみも感知することに着目し、刺激でかゆみも抑制できると考えた。
実験は成人14人の頭に簡易な通電装置をつけ、人によっては感じない程度の電流(1ミリアンペア)を15分間流して感覚運動野を刺激した。
そのうえで、薬剤で腕にかゆみを引き起こし、感じ方を9段階で申告してもらった。
その結果、電気刺激を与えない時に比べ、かゆみの感じ方が弱まったり、感じる時間が短くなったりすることが確認できたという。
研究グループは「電気刺激で大脳皮質の神経活動が活発になったところに、新たなかゆみのシグナルが来ても、脳が処理できずに感じにくくなるのではないか」と推測している。
同上記事に対するコメント (楽楽痛み研究会 井上)
この記事では直流か交流かパルス電気か分からないですが、当院では8ヘルス(アルフア波)のパルスです。
直流や交流に対してより効果的と言われます。 電流値はおよそ0,2ミリアンペアでより安全です。
脳への電気ショックを利用した学習には副作用も
『Journal of Neuroscience』 2013.8.27 より引用
頭に電極をつけて電気ショックを与えることで、認知能力を向上させて、学習速度を速めることができる。しかし、これにはメリットとデメリットがあるようだ。
電極を用いて頭皮の上から軽い直流電流を流して脳の部位を刺激することを、科学用語では、tDCS(transcranial Direct Current Stimulation:経頭蓋直流電気刺激)と呼んでいる。
これはすでに優れた結果を出している技術で、科学者たちは、脳梗塞を起こした患者のリハビリのために利用して成功を収めている。DARPA(アメリカ国防高等研究計画局)もまた、兵士の学習能力を向上させるために以前からtDCSを研究してきた。
しかしことわざにもあるように、光るものがすべて金、というわけではない。
tDCSを用いて認知能力の分野で能力を向上させると、別の分野で損失をもたらすかもしれないというのだ。
この研究を行ったオックスフォード大学の認知神経科学者、ロイ・コーエン・カドシュは、被験者の数学的能力を向上させるために、tDCSを詳細に研究してきた。
彼は、学生が数学の研究に必要な理論的基礎と実践的能力をより早く身につけるために有効な脳の電気刺激装置の特許を出願している。
カドシュは、同僚のテレーザ・ユクラーノともに、19人のボランティアに対して、新しい数のシステムを学習してもらう実験を行った。
システムは、任意のシンボル、つまり十進法の数字を表す抽象的な幾何学的図形に基づいている。
さまざまなトレーニングセッションで、ボランティアたちには2つのシンボルが提示され、2つのうちどちらがより大きな量を表すかを指摘するように求められた。
テストの結果は、当然のことながら学習が進むにつれてより正確になっていった。
ボランティア全員に、頭皮の上に電極が当てられた。
①何人かには、後頭頂葉に軽い電気刺激を与えた。数的認知プロセスに関係する領域だ。
②別の何人かには、背外側前頭前皮質に電気刺激を与えた。学習と記憶の段階で活性化する領域だ。
③さらに第3の対照グループには、偽の電気刺激を与えた。これは、皮膚に少しチクチクした感触を引き起こすが、脳の活動に何も変化を与えないものだった。
結果は次のようなものだった。
頭頂葉に刺激を受けたボランティアたちは、新しい数のシステムを対照グループよりも早く習得した。
しかし彼らの反応時間は、1週間間隔を置いて、この新しい知識をまだ訓練を受けていない課題を解くために利用しなければならなかったときは、より遅かった。「まるで彼らは、習得したばかりのことにアクセスするのに困難を感じているかのようでした」とカドシュは説明している。
これに対して、前頭前皮質の領域に電気刺激を受けたグループは。反対の反応を示した。学習するのは対照グループよりも遅かったが、実験の終わりに行われたテストで、速度に関してはより優れた結果を出した。
神経科学者たちは、脳に電気刺激を与えることにはメリットとデメリットがあるという結論に達した。「まさに薬と同じように、脳への電気刺激には副作用があるのです」と、カドシュは強調する。
科学者は、この技術から得られる利益を最大化して損失を最小化するために、さらなる研究が必要だと確信している。
tDCSのアプローチは、戦略的に用いて適切な脳の領域を選び、伝統的な訓練方法とともに副次的に電気刺激を与えることでのみ、結果を出すことができる。
従って、眠っている間に努力しなくても新しい概念を学習できるという幻想は、消えてなくなる。
「電気刺激は、ほかの学習戦略と組み合わせて行わなければ無益で、有害ですらあります」と、カドシュは結論づけている。
同上記事に対するコメント (楽楽痛み研究会 井上)
この記事では直流を使用していますが、当院では8ヘルス(アルフア波)のパルスです。
直流や交流に対してより効果的と言われます。 電流値はおよそ0,2ミリアンペアでより安全です。
頭頂葉、前頭前皮質両方に電気刺激しかも、パルス電気(8ヘルツ)で刺激したら?
太長寿はそれが可能なのです。
経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)と呼ばれる手法で気
になること。
先日(H28/3/12)NHKで放映されたサイエンスゼロで経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)の解説を専門家が解説していた。
説明によると、「普通神経細胞電位レベルはマイナス70ミリボルトに維持されているが、経頭蓋直流電気刺激法(tDCS)はそのレベルを上げ、反能が起り易くするものである」と言うようなものだった。
活動電位(神経の信号電位)は繰返し起動電位が加重して(1回の信号レベルは発火は難しい) 閾値を超えた時初めて神経細胞軸索丘で、活動電位発射(発火)し、信号として神経軸索を伝わるものです。
したがって、信号として伝わるのは繰返し起動電位(活動電位とは違う)が発生する場合です。 活動電位になれば、レベルは同じなのです。 強弱はありません。
ここは脊髄後角シナプスのイメージです。(ここは一次ニューロンの神経節付近で、活動電位が発生し、その活動電位を二次ニューロンにシナプス伝導する時のイメージです。)
左図Aで活動電位到着が連続すると(加重部参照) 加重効果で、閾値を越え、シナプスを越え、起動電位と言う形で、二次ニューロン末端に伝導します。(再び起動電位にもどる)
左図Bは活動電位が複数到着するが、その間隔が永いため、加重効果が得られず、シナプスを伝導できないケースです。信号は伝わらないのです。
ここで、もし、「閾値を下げる」や「電位を底上げする」 と、不要な信号まで神経を伝わることになり、神経過敏症となるでしょう。
わずかな刺激まで脳に伝わり不快感が増すことになります。 大変ですネ。
左図は従来の電気治療器の出力波形です。